ホッとしたが、心配は消えない。




私と同じようにリハビリして大丈夫なんだろうか…。





ゆっくりとはいえ、足を動かされるだけで激痛が走る。





紗衣は泣いてしまうかもしれない。





「紗衣ちゃんにリハビリは辛いかもしれませんが、一緒に頑張っていきましょうね。」


「……はい。」





始めたばかりのリハビリは30分もしないうちに終わった。





まだマッサージだけだから、もう少し車イスでの移動になる。





マッサージをしただけなのに、疲れた。





体を動かすのが苦痛になってきてる。





ゆっくりと車イスを引いてエレベーターに向かってると、急に軽くなった。





後ろを見ると朔夜が笑みを浮かべ車イスを押してくれていた。





「ぐったりしてるな。」


「うん。足を動かしただけなのに疲れちゃった。」


「慣れない事をしたから疲れたんだよ。」





背凭れに体を預けると自然にため息が漏れた。