「本当は今すぐ答えが欲しいんですが……まだ答えないで下さい。」





眉を下げ照れた様に苦笑する海堂社長。





「今は紗衣ちゃんと怪我の事だけ考えてって言いたいんですけど、時々でいいから僕の事も考えてくれませんか?」





真剣な瞳に吸い込まれるかの様に見入ってしまった。





「鳴海さんが僕を好きって言うまで何度でも告白します。」


「――――…もう、その必要はないですよ。」





時々なんてヒドイと思うの。





だって、“海堂朔夜”って人を埋め込まれてしまったの。





あなたが思い浮かばない日なんてありえないでしょ。





「本当にいいんですか?」


「鳴、海…さん?」


「私、もうすぐ3歳になる娘がいるんです。」


「………。」


「家族になってもらえますか?」





口を開けて呆けてる海堂社長。