紗衣を守ると決めた。





19歳で妊娠、20歳で出産。





20歳だからと言っても大人になったわけじゃない。





子供が子供を……なんて、もう誰にも言わせたくなかった。





紗衣は絶対に私が育ててみせる。




私の育児に対する思いは甘かった。





「なんで………オムツも替えたし、ミルクだってあげた。」





泣き止むどころか泣き叫び続ける紗衣に苛つきが増していく。





「――っ、…もうっ、煩いっ!」





まだ寝たっきりの紗衣に手をあげてしまった。





その瞬間、酷い後悔が私を襲う。




「なんで泣き止まないのよぉ……。」





赤ん坊の紗衣に手を上げたのは一度じゃない。





手を上げるたび後悔して、泣き叫ぶ紗衣を抱っこして私も泣く日々が多かった。





「修一……会いたいよ…寂しいよ……傍にいてよぉ…。」