聞かなくてもなんの事かわかってしまった。





「お義母さん……明日、帰ります。」


「はい。お待ちしてます。修一を送ってやって下さい。」





電話を切った瞬間に止めどなく涙が流れてきた。





いくら泣き止もうとしても泣き止めなくて、お腹を抱き締めて永遠と泣いた。





翌日入っていた妊婦向け雑誌の撮影をドタキャンして日本に向かった。





どこから情報を聞き入れたのか、こっちの空港にはパパラッチ日本の空港にはマスコミが待ち構えていた。





人の気も知らないで無断で写真を撮っていく。





煩わしくて堪らなかった。





その時の記事が載った雑誌に私がなんて書かれていたか知っていた。





修一を見送る為に日本に帰国した。





そのつもりだったのに、私は行かなかった。





わかってる…わかってるけど、修一が死んだなんて認めたくなかったの。