社長のご指名

お揃いのものだけじゃ嫌。





写真だけじゃ嫌。





修一が精一杯生きた証。





惹かれて、恋して、私達が愛し合った証が欲しかった。





猛反対した修一に何度もお願いした。





お願いして、お願いして、やっと折れてくれた。





「――…修、一。」


「……章菜っ。」





その日の夜は避妊せずに何度も何度も愛し合った。





「章菜、ありがとう。」


「修一、ありがとう。」





顔を見合わせ

笑い合って

キスして

名前を呼び合って

愛してると言い合って

体を重ねて

体温を感じて

吐息も感じて――――…





修一からありったけの愛をもらったの。





「子供、出来るといいな。」


「絶対出来る。」


「じゃあ、俺達家族が増えるんだな。」





その夜から二ヶ月後に私の妊娠がわかった。





お腹の子供は三ヶ月。





修一の命は後四ヶ月。