「……鳴海さん。」





入院して1週間が経った。





まだ紗衣は目覚めない。





機械音が四六時中病室に響く。





この1週間、ろくに寝れなかった。





食事だって食べれない。





お見舞いに来た海堂社長が驚いている。





私の姿が悲惨なんだろうか……。




「鳴海さん……ちゃんと食事食べましょう。それに、寝ないと。」




紗衣が苦しんでいるのに寝てられない。





私が寝てる間に意識が戻ったら痛みと不安で泣くと思う。





それに、お腹空いてないのかな……食事を出されても体が受け付けないの。





先生にも怒られた。





紫穂やお母さん達も先生と同じような事を言う。





私より紗衣でしょ?





「鳴海さん……そんなに痩せて、紗衣ちゃんが起きたら心配しますよ?」


「紗衣……まだ起きないの…。」





毎日名前を呼んでも手を握ってもピクリともしない。