仕事のストレスより、パパラッチに撮られるストレスの方が大きかった。





ほっとけばほっとくほど追いかけ回される事に気づいて、それならと気の済むまで写真を撮らせる事にした。





そうやってあしらえばしつこく追い回される事もなくなった。





「これは私の意見ね。向こうのファンは章ちゃんが復帰するのを待ってるわ。」





ソフィーさんにそう言われ、すこしだけ揺らいでしまった。





モデルの仕事は本当に楽しい。





洋服でメイクで髪型で、魔法にかけられたように私が変われる。





勿論、楽しい事だけじゃなかった。





ウォーキングの練習は靴擦れしたりマメが出来たりと痛い思いもした。





まだ10代で英語が話せなかった時は、コミュニケーションが取れずに孤立して寂しい思いをした。





けど、ファンレターや握手、サインを求められるたび挫けそうな心を立て直した。