そう言うと、よかった〜とため息混じりで聞こえてきた。





「もうわかってるから……見ないの。」


『うん、懸命な判断だね。この前の撮影にどこかのテレビ局来てたしね。やっぱりって感じかな?』

「うん…。」


『いつもの章菜でいなさいよ?何も心配する事なんてないんだから。』


「うん、ありがとう。」


『どう致しまして。あっ社長も心配してたよ?私から言っておくね。』


「お願い。」


『後、海堂社長も。』


「………そう。」


『あの心配ぶりを見てると予想はつくよ。詳しくは言えないから、有給使って実家に帰ってるって言っておいたから。』


「…紫穂、ありがとう。」





いつも助けられてばかりの私に紫穂は必ず言うの――――…





『章菜の為だったらなんでもするよ。』





――――――…ってね。





また電話するねと言い、電話は切れた。