社長のご指名

逢いたい――――…





もう一度…一度だけでいいから、“章菜”って呼んで欲しい……。




あのこの頃は生きる気力さえ失って、ただただ涙を流す毎日だった。





いつまでも信じようとしなかった現実。





認めたくない現実。





今までの時間は夢だったんじゃないのかとさえ思った。





残ったのは写真やお揃いで買った物。





でも、もっといいものを貴方に貰ったの。





いつまでも色褪せる事なく、輝き続ける結晶。





私に生きる力をくれた紗衣。





私と貴方の大事な大切な宝物。





けどね、やっぱり貴方が恋しくなるの。





逢えないなんてわかってるのに、紗衣がいて幸せなのに、貴方がいないとやっぱり寂しいよ。





「ごめんなさい……もう、大丈夫です。」