「あなたもいい加減、夢から覚めたらいかがですか?」



そんな事を言うかつての想い人に、もはや昔の面影を見出だせず、

フェンレントの言葉通り、私は夢から覚めて可愛いげのない王女となった。




そうなのよ!



私が可愛いげのない女性になってしまったのはフェンレントのせいなのよー!




そう訴えるとアイツは鼻で笑い、


「あなたの可愛いげのなさは今に始まった事ではありませんよ……年期入ってます」


捏造するなとばかりに。




そんな感じだから私はフェンレントを極力避け、アイツはアイツで私を視界にも入れない。