あたしは少し笑みを洩らすと、手にあるお弁当をぎゅっと両手で包んだ。


そして、いつもの如くそっと日向の背後に回り…


『はい日向っ☆今日のお弁当です!』


「うわっ…陽菜ぁ!?」


ボッ!…と、いきなり姿を表しお弁当を差し出すと、目を丸くしてのけ反る日向。


「ゴルァ杉山ぁ!またお前か。廊下で立ってろ、バカ者が!」


「チッ……最悪」


その直後、浜崎に怒鳴られた日向は、悔しそうに舌打ちをした。


…あたしが日向に睨まれたのは、言うまでもない。