「あいつはお前が大事なんだよ」 「……」 「だからこそ、何も言えねぇ」 「……」 「だったら、お前が感じとってやるしかないじゃねぇか」 「……」 「たった一人の幼なじみなんだろ?」 ―――うるせぇよ。 喉まで出かかった言葉を、必死に飲み込んだ。 これじゃあどっちが本当の幼なじみなのか自分でも疑わしくなる。 ―――俺は、無力だ。 本当は陽菜が悩んでた事だって知ってる。 あいつが何か俺に言いたそうにしてることだって。 今までこれだけ一緒にいたんだ。 分からないわけがない。