ビリビリと耳を刺激するブレーキ音とクラクション。 白い光に包まれる陽菜。 全てがゆっくりに見えて、めいっぱいに伸ばした手なんか、何の意味の無かった。 呆然と立ち尽くす俺の目の前に広がるのは、悲惨な光景と抱えきれないほどの後悔。 あの時の事は一生忘れない。 今でもたまに夢に出てきては俺を苦しめる。 けれど、それでいい。 陽菜はきっと、それ以上の苦しみを味わっただろうから。 俺はその苦しみを忘れて、幸せにはなれない。 だったら一生、この苦しみを背負って生きていく。