はっとして後を追うも、まるで何かから逃げるように走る陽菜は意外と速くて、なかなか追いつくことが出来ない。
それでも何とか陽菜のそばまで追い付くと、腕を掴んで引きとめた。
「日向のアホ!」
「おい、陽菜待てやっ」
必死で引きとめる俺の手を何度も振り払い、陽菜も必死に逃げようと繰り返す。
「だから日向は何も悪くないって、さっきから言ってるやんか!」
「どこがやねん!お前がそんなんされて、俺が黙ってると思うんか!?」
気づけば見慣れた景色。俺の家の前。
小さい頃から陽菜と共に、いろんな思い出をこの場で刻んできた。
お互い俯き、雨の音だけがうるさく響く。

