―――「陽菜っ!」 灰色の空の下。 徐々に降り始めた雨に目を細めながら、必死に陽菜を探す。 学校から一番近い公園に来たものの、広い敷地と生い茂る木々、そして降り出した雨が周りの音をかき消してなかなか陽菜と稲葉達を見つける事が出来ない。 「…くそっ!」 身体を打ちつける雨に鬱陶しさを感じて立ち止まり、髪をかきあげた時だった。 「……陽菜?」 公衆トイレの裏、微かにはみ出た白く細い脚に目を見開いた。 思わず逃げ出したくなる気持ちとは裏腹に、俺の足は確実に歩を進めて行く。