「くそっ…あいつら!」 ゴツッと拳で床を殴りつけ、稲葉達の方を見据えて立ち上がる。 『待って…行かんといてっ』 けどすぐにあたしは制服のズボンを引っ張り、彼を引きとめた。 驚いたように振り返った日向に、もう一度『お願い、行かんといて』そう言って訴える。 怒りに満ちていると思っていた彼の目は、意外にも泣きそうな目をしていた。 「陽菜……」 こっちを見つめながら何か考えるように、少し固まる日向。 けれどすぐにあたしをきつく抱きしめた。