逃げろ、逃げろ、逃げろ。 頭に響く警戒音。 半歩前に歩いていたはずの壱夜の姿が、どんどんと遠のいていく。 「でもまぁ、楽しかったし」 動け、あたし。 「俺、もしかしたら変態かもなー」 お願い、イチのとこまで走って。 「あの子の苦しそうに泣き叫ぶ声がさ、耳から離れへん」 ―――日向、助けて。