目につく茶色の髪。小柄で華奢な体のライン。 瞼を閉じるとどうしても浮かんできてしまう。 ―――「なぁ、杉山…殺していい?」 あの、ニタリと纏わり付くような笑みと、耳障りな声。 ギュッと両手で耳を押さえると、「陽菜?」少し心配そうな日向の声が曇って聞こえる。 「なぁ、あいつって?」 『……』 「…誰なんや?」 『……あの人』 「ん?」 『日向が、この前ボコボコに殴ったヤツ』 「…は?」 『―――稲葉光輝』