『日向、いい香りするー』
仕方がないから“陽菜サンドごっこ”は終わりにして日向の胸に寄りかかっていると、やっぱり少し顔の赤い日向が「何甘えてんねん」って意地悪な顔して言った。
『こうやってると安心するねん』
そう呟き、瞼を閉じて日向の背中に両手をまわす。
すると、ずっと頭の隅でチラついていたアイツの姿は少しだけ薄くなる。
あのニタリと笑う顔が今朝の夢からずっと纏わり付いて、なかなか頭の中から消えてくれない。
「なぁイチ、どこの病院連れてったらええ?やっぱ精神科?」
そう、まだあたしの頭がやばいと思っているらしい日向の声が、彼の胸を通して響いて聞こえた。

