「あーもう分かった。俺の負け、ギブギブ」
しばらくの間そうやって格闘していたら、日向が顔を赤くしながらやっと負けを認めた。
この勝負、負けず嫌いのあたしの勝ち。
いつから勝ち負けの勝負になっていたのか、そう心の中で呟くあたしに「暑い、はよ離せ」と日向の声が聞こえる。
けどこの温もりと香りから離れるのが何だか惜しくて、まだこのままでいたいと思ってしまうのはどうしてだろう。
『陽菜サンド』
「何してんねん」
『陽菜サンド』
両手両足で日向を挟みアホ面で笑うあたしに、日向の呆れた表情が向けられる。
「お前はほんま意味不明やね」
『うん』
「認めんのかい」
『…うん』

