『やっぱり、無理だ』 嗚咽を洩らしながら、目の前にあるクッションに手を伸ばす。 涙で視界が歪んで、距離感が分からない。 『あれ―――…?』 だけど一瞬、ほんの一瞬だけ手がクッションをすり抜けていった気がして… 焦って涙を拭き取ると、ちゃんとあたしの手にはクッションが握られていた。 ―――涙のせい…?