―――なのに。 「よし、帰ろっか」 『え…?』 「うん?帰んねぇの?」 『いや、帰るけどさぁ…』 歩を進めると、壱夜はピッタリと横をついて来る。 その様子からあたしを一人で帰す気はないらしい。 『なぁイチ』 横を歩く壱夜に視線を向けると、相変わらず優しく「ん?」と返してくれて… 『イチも一緒に帰んの?学校は…サボり?』 眉尻を落とし聞くと、「何て顔してんだよ」って笑いながら、あたしの頭をガシガシ撫でた。