どうしてかは分からない。 だた、何故か凄く怖い夢だった。 その“何故”が分からないから、余計に怖くなるのかもしれないけれど。 逃げても逃げても、永遠と声だけが追いかけてくる夢。 耳を塞いだって、大声でかき消してみたって、脳の奥に響いてきて離れてくれない。 『…っ……』 ―――何でこんなにも、胸が苦しくなるんだろう? 「陽菜…?」 ベットに座って胸を押さえていると、頭上に響いた声。 少し心配そうで困惑している様なその声色は、寝起きのせいか軽くしゃがれている。