『先輩…』 小さく呟くと、日向がピクリと反応する。 久しぶりに見たその姿は何も変わっていなくて、あの日から時間は進んでないんじゃないかと錯覚させる。 強いて言えば少し髪が伸びたのと―――… 先輩の目の色が変わった事くらい。 スッと視線を日向に向けると、その目は明らかに弘樹を睨んでいた。 そんな日向に弘樹も目を逸らさず、緊迫した空気が漂う。 まるでこの二人の空間だけ、時が止まったかのよう。