「陽菜はその先輩のこと、好きだったか?」 少し遠慮気味に聞いて来たその質問に、何だか壱夜らしくないなって思った。 ―――分厚い雲に太陽が隠れる。 そのせいで視界に映る全ての景色が、ワントーン暗く見える。 『好き…やったよ』 小さく呟いたあたしの言葉に、壱夜は少し驚いた感じで…… 「そうか」 『うん、でも…』 「でも…?」