「……よく、分からへん」 「……」 「うちにとって、先輩は先輩やもん。“これ”の意味だって―――…」 「陽菜ちゃんが好きなんや」 「え……?」 困惑でいっぱいだったあたしの耳に、届いた予想外の言葉。 「す…き……?」 ぎこちなく口を開くと強い風か吹いて、乱れた髪をかきあげると弘樹が口角を上げる。 「こっちもはねてるわ」 そう言って伸びて来た彼の手が、あたしの髪に触れて―――…