「…で、なんで恨まれてんの?」 それから壱夜がまともに口を開いたのは、昼休みのチャイムが鳴り5時限目が始まってからだった。 『え?何が?』 あの話題からあまりにも時間が経っていたせいで、首を傾げながら聞くあたしに、 「あの女と陽菜の事だよ」 少し笑って、彼が優しく答える。 すっかり元通りの壱夜は、いつものように穏やかな雰囲気を醸し出し―――… 『あぁ、うん…』 さっきの綾子を思い出すと、思わず憂鬱になった