幼い頃の、微かな記憶。 温かくて心地よかった日向の傍が、永遠に続くと疑わなかったあの頃。 あたしが覚えているのはここまでで、この後の記憶は月日とともに薄れて思い出せなくなった。 大事にしていた思い出のはずなのに、すっぽりと抜け落ちた記憶は戻ることなく、いつの間にか頭の隅っこで眠ってしまっていた。 人は思い出す事が無くなると、自然と忘れゆく生き物。 それは仕方のない事で誰にも止められない。 あたしにも…止める事はできない。