平然な顔して一つも表情を崩さず嘘を吐く彼に、将来詐欺師にでもなってるんじゃないかと、良からぬ心配をしてしまう。 「あの状況で反撃しないって方が、おかしいと思うんですけど」 最後の一撃と言わんばかりに、浜崎の頭に言葉の重りを乗っけた壱夜は、楽しそうに口角を上げた。 ―――…のも、つかの間。 「お前頭イカレてんのか!?」 激しく立ち上がった茶髪の男が、鼻息荒く壱夜の胸倉を掴む。 それを冷静に見下ろす壱夜に、ガタッと安っぽいパイプ椅子の倒れる音が部屋に響いた。