―――☆ 「あっついわぁ…」 額に流れた汗を手で拭い、色素の抜け落ちた髪をかきあげる。 焼きそばパンといちごミルクの入った安っぽいナイロン袋を片手に、もう片方の手はズボンのポケットに突っ込んだまま、彼は優々と歩いていた。 食堂と購買はいつもの事ながらごった返していて、今日みたいに暑い日は極力行くのを避けたくなる。 だけど底なしの胃袋を持つ日向にとって、空腹は拷問を受けるくらいの苦痛だ。 そのナイロンの袋も、買い過ぎた焼きそばパンのせいでパンパンに膨れ上がっていた。