『俺カッコ悪いな』 『知ってる』 『何や、バレてたか』 疾風の流す涙がキラキラして見える。 差し込む光が一層白く光って見える。 こんな時でも冗談言う疾風を、やっぱり大人だと思った。 世間的には子どもっぽくても、自分がどんな事になるかも分からないって時に、あたしを笑わそうとしてる疾風をほんの少し大人に思う。 握ってる手の感覚がほぼ無くなって、落ちる涙のキラキラが酷く切なく見えた頃。 疾風の身体が…本当に消えかかっている事に、もう何も出来ないのかと、自分の無力さを思い知らされた。