…そして、気がつく。 疾風に知らせて、何になるんだろう…と。 知らせたところであたし達は幽霊なわけで、あの子に見えるはずがない。 何も…出来ない。 悔しさに奥歯に力を入れて疾風を見るけど、辛そうなその表情に、何も言うことが出来なかった。 …うちは、無力や。 握った拳に力を入れて、悲しくて前に振り返る。 広がった視界で日向が不思議そうにあたし達を見ていて―――… その視界の端、もう小さくなりかかっているあの子の一瞬だけ見えた表情に、あたしは目を見開いた。