空元気なのも見ていて辛いけれど、まだ見慣れているから幾分かマシ。 パタンと隣にいた壱夜が携帯を閉じると、あたしに目を向けて「陽菜?」と声を掛けて来る。 ハッとして笑い返すと、あたし達は数メートル先で足を止めて待っている二人に急いだ。 …それから暫くして、今は咲いていない桜の並木を抜け、体育館を過ぎ、校舎に近づいたころ。 『陽菜、俺ってアホなんかなあ?』 「うん、アホ」 何を思ったのか今更そんな事を聞いてきた疾風に、グラウンドで蹴られるサッカーボールを見ながら即答する。