―――☆


窓から白い光が差し込む。


眩しくて目を細めると、隣で寝ていたはずの日向はそこにいなくて…


「陽菜、もう行くで?」


寝ぼけ眼でキョロキョロ部屋を見回していたあたしに、制服姿の日向が言った。


緩く結びすぎた赤のネクタイはいつもの事、無意味に等しい。


『い、行くってどこに?』


「学校や」


寝ぼけたままのあたしに即答した日向は、行くぞと言わんばかりにスクールバックを手に持つ。