―――疾風の顔から、笑顔が消える。 やっぱり無理して笑ってたのか、苦しそうに息を吐きだして彼は俯いた。 そんな疾風に日向はくしゃくしゃと金髪を崩すと、 「…らしくないねん。ダチやねんから相談くらいしたらええやろ?」 面倒くさそうに、だけど泣きそうになる言葉をあたし達の耳に届けた。 それにハッと驚いたように疾風が顔を上げ、困ったようにまた笑う。 『ごめん、ちょっと寝てもええ?』 髪をかき上げてベットに横たわった疾風の背中が、この日は一段と小さく見えた。