だからどれだけ寂しいと感じても、孤独では無かった。 …それはいつでも日向が傍にいたから。 「やろ?」 『ん?』 半分夢の中で声がして閉じかけていた瞼を開くと、いつこっちに向いたのか日向が嬉しそうに笑っていて、 「そんな事考えんでも答えは一緒やねん。…な、しょーもない質問やったやろ?」 笑ってあたしの頭を撫でた日向に、胸が暖かくなった。 ―――壱夜や疾風の孤独も、あたし達が和らげられたら… 夢うつつでそんな事を考えながら、 「おやすみ、陽菜」 あたしは日向のその声で眠りについた。