相当なショックだったのか、あたしという名の雷に打たれた疾風は10秒たっても固まったまま。
あたしが涙目のままちょんっと突くと“はっ!”としたように元に戻り―――…
『痛いねん…』
『へ!?』
また自然と流れ始めた涙をすくいながら言うと、彼は見事に素っ頓狂な声をこぼした。
痛い、痛い、痛い。
とっても痛い。
『痛いねん…』
『え、何?どこが!?』
『めっちゃ痛い』
『ど、どうしたらええんや?ナースコール押す!?…いやいや、あかん。俺ら幽霊やんけ!』
一人でコントのように騒ぐ疾風は本気で心配しているようで、『痛い』とまた呟いたあたしはその場にしゃがんだ。

