『―――陽菜、ちょぉ俺について来てくれんか?』
疾風が口を開き、それまでの沈黙が破られたのは約5分ほど経ってから。
『ええよ』と、悩む間もなく答えたあたしが『でもどこに?』と聞く前に、疾風はあたしの手を取り家を飛び出した。
澄んだ青い空、どこまでも続いてくこの青を上昇していけば、このまま天国にさえ行けるんじゃないか…なんて思ってしまう。
行く宛が分からないまま疾風に手を取られ、
『俺、陽菜には全部知って欲しいって思うから…』
『え…?』
やっと手を離した疾風が呟くと、目の前にはこの辺じゃ一番大きい“桜丘総合病院”があった。

