彼は今まで一人で、この辛い気持ちを抱えていたんだろうか? 儚く散った後悔を、肉体が消滅した後もずっと抱き続けていたんだうか? …そう思うと、胸が痛い。 顔を覆う疾風の震える手に自分の手を重ねて握り、彼の体を抱きしめた。 『……』 『……』 何も言わず、ただギュッと抱きしめ続けた。 そうしたのは、前に見た今にも消えてしまいそうな疾風後ろ姿が、なぜか脳裏に浮かんだからだった。