断片的にゆっくりと近づいてくるガードレールが、今でも脳裏に焼き付いている。 最期に大悟が「疾風!」と、危機迫る声色で俺の名前を呼んだ事も。 幽霊になった俺はこの時の記憶がスッポリと抜け落ちていて、やっと全てを思い出したのは、幽霊になって3週間程経ってからだった。 少しずつ事故の光景が夢に現れては目が覚めるの繰り返しで、だんだんと戻っていく記憶に頭がおかしくなりそうになった。 もう何回目なのかすら分からない夢の中で、初めてバイクのケツに大悟を乗せてた事を思い出したからだ。