沈黙が走ったその部屋に、またもミーンミンミンと蝉の声が響きだす。
目を真ん丸にさせた疾風を前に、あたしは首を傾げた。
『アホちゃうか!?』
少し時間が経過して、蝉の声が支配する部屋の空気を、素っ頓狂な声が弾き飛ばした。
開いたままの口を動かした疾風の言葉に、思わず唇を尖らせる。
『だぁってぇ、気になるんやもん』
『あー…うん。まぁ気になるわなぁ―――…って、ちゃうちゃう!俺が聞きたいんはこんな事ちゃうねん!』
見事なノリツッコミを繰り広げながら額を押さえた疾風は、雑誌を掴むとポイッとベットに放り投げた。

