グッと握りしめられた疾風の拳が、ギリギリと小さく音を立てる。 ただ、知りたい。 どうしてそんなにも苦しそうなのか、知りたい……その一心だった。 けど、人は何故こんなにも弱っちいんだろう。 あたしって人間は何故、こんなにも意気地無しなんだろう。 『ごめん、放っておいてくれへんか』 『―――っ…』 疾風を助けたいと思ってるのに、救いたいって思ってるのに、こう言われてしまっただけでもう、追いかける事も出来ないなんて。