――――…☆ 「過労ですね」 …医師から告げられたのは、何とも気の抜けそうな言葉だった。 てっきり聞いたこともないような、難しい病気でも宣告されるのかと思っていたせいか… 慣れたようにカルテを書きながら言った医師に『嘘やろ!?』って叫びそうになった。 慌てて口を押さえ診察室を後にしたあたしに、日向は安心した表情で、 「良かったな」 『うん。でもお母さん過労って、何で…』 あたしは一抹の疑問を胸に抱いたまま、お母さんの病室へと急いだ。