『…っ…はぁ…』 息が苦しい。 脳に酸素が回っていないのか、こんな時でも的確な判断の出来ない馬鹿な自分を悔やんだ。 『どうしよ…』 苦悶の声を溜息と共に吐き、取り敢えず“病院”の単語を浮かべたあたしはリビングに戻って電話を取った。 直ぐに耳に受話器を当てて、119のボタンを押して―――… ガチャン!! 『無理や!あたし今幽霊や!』 その事に気がついたあたしは、慌てて受話器を置くと地団駄を踏んだ。