勿論“アホ”の文字は聞き捨てならないけれど、幼なじみだからこそ分かる何かがある。 言わなくても分かってくれるのが、まるで以心伝心みたいで嬉しくなる。 「ほら、ボケッとしてんなよ」 日向があたしの手を掴み、グイッと力強く引っ張ったせいで前屈みに倒れそうになった。 だけど難無くそれを支えた日向の手に引かれ、またあたし達は歩きだし――… 「関係無いとか言うな。陽菜は俺がおらな無理やろ?」 その言葉に頷いたあたしは『日向もやろ?』と、憎たらしく笑って、日向の体を肩でポンと押した。