「飯食いに行こうや」 差し延べられた手を掴むと、壱夜は少し笑った。 「何笑ってんねん」 すかさずツッコミむ日向は眉を寄せると怪訝な表情で、それを見た壱夜はまた笑う。 「いや、日向は素直じゃないなぁ…と思っただけ」 「な、何が。…は?」 「うん。大丈夫」 うろたえ出す日向に、壱夜お得意の柔和な笑顔が広がる。 「何が大丈夫やねん!」 …喉まで出かかったその言葉を飲み込むと、 「ま、待てやイチ」 日向は先を歩く壱夜を睨みながら後を追った。