『ほら、はよ行くで』 額を押さえて痛がる疾風を尻目に歩きだす。 着いて来ない疾風の手を反射的にグイッと引っ張って、海岸の方を指差した。 『日向等あっちにおるから』 『壱夜も?』 『うん』 …まるでこれじゃ、あたしがお姉ちゃんみたいだ。 そう思いながら、疾風の手を引いて砂浜を歩いた。