『お、置いて来たん!?』 いくら喧しい疾風でも、一人にされたら可哀相な気がしてくる…のは気のせい?。 『しゃーないなぁ、もぅ』 「いってらっしゃい」 悪態つきながら壱夜に手を振られ、あたしは乾いた砂浜を歩きだす。 もー、疾風どこ行ってん。 暫く砂を踏み締めた後、海の家の近くで足を止めて周りをぐるりと見渡した。 露店で売られる焼きそばの匂いが潮風と共に流れて来る。