「陽…菜……?」 まるで信じられない物でも見たかのように目を丸くさせる日向は、抱き着くあたしから目を離さない。 もう一度目を擦った日向は上半身だけを起こして、あたしに顔を近づけた。 「陽菜…なんか?」 『当たり前やんかぁ?何寝ぼけてんのよ日向っ!』 あたしが答えながらバシッと日向の肩を叩くと、彼はまた目を見開いて… な、何なんよ日向。 うちの事忘れてもたんか? 心配になってたあたしの耳に、 「何やこれ、夢か?」 日向の寝ぼけた声が届いた。