夏っていうのは、こんなにも人がバテるものなんだろうか? そう問い掛けたくなるほど、目の前の二人はダラけている。 「あー…死ぬ」 床に寝そべる日向と。 「つーか、クーラー聞いて無いんじゃね?」 うちわを扇ぐ壱夜。 すっかりのびた様子の二人に、クスリと笑みを浮かべ『あかんなぁ、あんた等』と目を細めると、 「陽菜は幽霊やからやろ!?」 「陽菜は幽霊だからだろ!?」 見事に二人はハモってくれた。